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せら夢公園 自然観察園ブログ

自然観察園、世羅台地の野山と田んぼからの日々のたより

ウンカは何処へ行った?第3回ゆめ農業講座

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↑↓ウンカを調べる講師の星野さん。手に持っているのは100円ショップで売っているちり取り。これを稲の株もとにあて稲を叩き落ちた虫を調べる。
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多くの被害をもたらした豪雨から一週間たった7月14日(土)、第3回のゆめ農業講座をビオトーチで開催しました。

道路もいたるところで寸断されているので中止しようかとも思いましたが、害虫の調査には時期があるので先延ばしにはできません。

というわけで、予定通り稲の大害虫として知られるウンカの調査を行いました。

ウンカは3mm~5mmほどの小さな虫ですが、大発生すると稲を枯らすほどの被害をもたらします。江戸時代に起こった享保の大飢饉は、ウンカの大発生によるものだといわれています。

田んぼの害虫として知られるウンカは、ヒメトビウンカ(姫鳶浮塵子)、セジロウンカ(背白浮塵子)、トビイロウンカ(鳶色浮塵子)の三種類です。

ヒメトビウンカは縞葉枯病や黒すじ萎縮病のウイルスを媒介します。

セジロウンカは7月から8月に増えるので夏ウンカとも呼ばれ、稲の汁を吸います。

トビイロウンカは9月から10月にかけて増えるので秋ウンカと呼ばれ、夏ウンカよりも急激に増え、ひどい時には田んぼ全体を枯らしてしまいます。

 3種類のウンカのうちヒメトビウンカは日本でも越冬しますが、それ以外の2種類は越冬することができません。

実は、セジロウンカとトビイロウンカの生まれ故郷は中国南東部の福建省の沿岸部です。

彼らは梅雨前線に吹き込む下層ジェット気流に乗って、はるばる中国南東部の福建省の沿岸部から日本列島まで飛んで来ます。

飛来したウンカが稲の茎に卵を産み付け、一ヶ月ごとに世代を繰り返し第3世代が多発すれば稲が枯れる被害がでます。

というわけで、今回の調査は、第1世代のウンカを数えるというものだったのですが、一頭も見つけることができませんでした。

講師の星野さんによると、ビオトーチだけでなく広島県が行っているほとんどの調査点でウンカの飛来は確認されていないとのことでした。

梅雨も明けたので、これからウンカが飛来することも考えにくいので、今年はウンカによる被害を心配する必要はなさそうです。


もっとも、ビオトーチで栽培されているコシヒカリのように9月中旬までに収穫する品種では、トビイロウンカの第3世代が発生する前に収穫するので被害の心配はありません。

次回は8月7日(火)、米粒を変色させるカメムシの調査を行います。

ゆめ農業講座の資料はこちらから
ダウンロード
できます。

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↑この写真は2013年に管理人の田んぼで撮影したもの。この年は10月になって被害が多発した。一番大きなものが大発生する際に現れる短翅型と呼ばれるトビイロウンカのメス。多くの子孫を残すために栄養を卵に集中させることで翅が短くなる。周りの小さいものは幼虫。2本の触覚が目立つのはトビムシ。稲の病原菌を食べたり益虫のエサになる大切な田んぼのメンバー。

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↑矢印の示す褐色の部分はウンカの産卵痕。褐色になるのは産卵された卵に稲が抵抗することによるもの。(管理人の田んぼで2005年に撮影)

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↑ウンカは見つからなかったけどガムシやタイコウチがたくさん採れました


  1. 2018/07/21(土) 16:17:10|
  2. 農業
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