せら夢公園 自然観察園ブログ

自然観察園、世羅台地の野山と田んぼからの日々のたより

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カスミサンショウウオ(霞山椒魚)の変態


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▲変態して間もないカスミサンショウウオ(霞山椒魚)。体長約5cm

7月26日、自然観察園で小学校の教員を対象とした理科の研修会が開催され、講師として両生類の専門家・内藤順一先生が来園されました。

研修の題材となったのはカエルですが、この時期は自然観察園で繁殖しているカスミサンショウウオが変態する時期ということで、内藤先生はオタマジャクシ・幼生(ようせい)を採取して見せて下さいました。

「あと4・5日すれば変態するでしょう。せっかくだから、公園に来られた方にも見ていただいたらどうでしょう」とすすめられ、オタマジャクシを入れた水槽を管理事務所の展示コーナーに置くことにしました。

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▲展示した水槽の中のカスミサンショウウオのオタマジャクシ(幼生)。頭の後ろに赤く見える部分がエラ。

水槽には水だけでなく土も入れて、変態後に上陸できる陸地をつくってやりました。

カスミサンショウウオはオタマジャクシのときには首のあたりにエラがあって水の中で成長しますが、変態して亜成体になるとエラはなくなり陸上で生活するようになるからです。

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▲カスミサンショウウオのエサとなるユスリカの幼虫”赤虫”。田んぼで大量に発生しています。

エサは自然観察園の田んぼで捕ったユスリカの幼虫”赤虫”です。

一週間ほどすると、水の中にいたオタマジャクシが見当たらなくなりました。

水槽の中を探してみると、エラのない亜成体が見つかりました。

亜成体はエラがないだけでなく、サンショウウオらしい体つきになっています。

というわけで、本日、もともと暮らしていた自然観察園にある天然の湿地にもどしてやることにしました。

この先、湿地周辺の山林で過ごし、無事に成長すれば2年から3年後の早春、繁殖のために湿地に戻ってきます。

自然観察園で見かけるカスミサンショウウオの繁殖場所は園内の湿地ですが、彼らは山間の田んぼも繁殖場所として利用しています。

田んぼの中に設けられた”ヒヨセ”などとも呼ばれる水路は、カスミサンショウウオにとっは大切な繁殖場所となっています。

しかし、近年、圃場整備などによってヒヨセのような場所が激減しており、開発による湿地の減少とも相まって、広島県のカスミサンショウウオは絶滅危惧Ⅱ類に指定されほど減少しています。

こうした状況下、自然観察園では園内の生息環境の整備だけでなく、”ゆめ農業”先端的環境保全型農業技術講座などを通じて、生き物も育てる農業の拡げていきたいと考えています。

8月10日(水)には、”ゆめ農業”先端的環境保全型農業技術講座の最終講座を広島県農業技術センターで開催します。

講座の内容は「害虫を寄せ付けない光の技術」ですが、これまでの講座でご紹介した農業技術センターの圃場で取り組まれている環境保全型農業の技術についても見学する予定です。

今回の講座は、”ゆめ農業”先端的環境保全型農業技術講座の受講者だけでなく、どなたでも参加できる公開講座としても開催されますので、関心のある方は受講されてはいかがでしょう。

講座の日時・場所・お問合せ先は以下のとおりです。

■日時 8月10日(水)9:30~12:00
■場所及びお問合せ先
広島総合技術研究所農業技術センター
〒739-0151 東広島市八本松町原6869
Tel:082-429-0522(技術支援部)

ちなみに、カスミサンショウウオの名前は、体表に霞模様が入ることに由来するそうです。そういわれればそんな感じですね。

  1. 2016/08/05(金) 18:49:58|
  2. 両生類
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