せら夢公園 自然観察園ブログ

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”ゆめ農業”先端的環境保全型農業技術講座(第3回)


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▲「生き物を守る畑の技術」を紹介する星野さん

今日は”ゆめ農業”先端的環境保全型農業技術講座の第3回目です。

県農業技術センターの星野さんと愛媛大学の日鷹さんを講師として「生き物を守る畑の技術」について学びました。

最初に講義を行ったのは星野さんです。

自然界だけでなく、農作物を栽培する畑や田んぼには、様々な生き物が住んでいます。
農作物を食べる害虫、その害虫を食べる益虫(天敵ともいいます)、どちらでもないただの虫(生き物)が数多く住んでいて、お互いに関係しながら、また、作物や雑草などの植物とも関わりあってひとつの生態系を形作っています。

今回のテーマは、農地や周辺の生き物の関係性を生かして害虫の被害を減らそうというものです。

具体的には、畑に害虫を捕食する土着の天敵を増やす植物(「天敵温存植物」、「バンカープランツ」などと呼ばれています)を畑に植栽して天敵を増やし、害虫の増殖を抑えようというものです。

星野さんは、いくら天敵を増やしても天敵を殺すような農薬を使用してしまっては農薬の使用が害虫の被害を増やしてしまうと、天敵を利用する際の注意点も話してくれました。

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▲外来種の農業への導入に警笛を鳴らす日鷹さん。

また、日鷹さんは、農薬を使わない田んぼの除草技術として広まったスクミリンゴガイ(竦林檎貝)通称ジャンボタニシが、雑草だけでなく稲まで食べてしまって害虫化していることを例に挙げて、安易な外来生物の農業への導入に警笛を鳴らしました。

講義のあとは、実際に土着天敵を野菜作りに活用している圃場を見学しました。

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▲バンカープランツとして畑の周辺にはソルゴー、ナスの畝の端にはスイートバジルが植えてあるナスの圃場。


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▲土着天敵フメハナカメムシを講師と受講生で確認中。

見学場所は、先日このブログでも紹介した世羅町青水の下原さんのナスの圃場です。

圃場にはハダニ(葉蜱)などを食べる土着天敵・ヒメハナカメムシ(姫花亀虫)の温存植物であるスイートバジルとソルゴーが植えられていています。

ナスの葉を裏返して見ると、ヒメハナカメムシの幼虫が確認できました。

下原さんは、「植え付けしたときから現在にいたるまで使用した農薬は畝間に散布した除草剤だけだが、ハダニの食害によるナスのヘタの傷が今年は少ない」と、天敵の効果を話して下さいました。

なお、”ゆめ農業”先端的環境保全型農業技術講座は次回8月10日(水)が最終日、東広島市にある広島県立総合技術研究所農業技術センターにおいて「害虫を寄せ付けない光の技術」について学びます。

この講座は、公開講座として開催されますので、どなたでも参加できます。
場内の圃場も見学できますので、関心のある方は参加してみて下さい。
詳しくは、県農業技術センターへお問い合わせください。

申込先:Fax 0846-45-1227/メール ngcgijutsu@pref.hiroshima.lg.jp
担当:082-429-0522(技術支援部)

(追記)
ナスの圃場に行く途中、道端でキキョウ(桔梗)が咲いていました。
聞けば、草刈りの際に、刈り残したものとのことでした。
10年ほど前に、世羅や御調でキキョウの調査をした桔梗娘ことJA全中の職員の話しも出てきました。
彼女のやった仕事が、今も世羅に息づいています。

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▲刈り残されたキキョウ

  1. 2016/07/21(木) 16:31:47|
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