せら夢公園 自然観察園ブログ

自然観察園、世羅台地の野山と田んぼからの日々のたより

”見た目”や”緑肥”だけではない”レンゲの底力”


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▲害虫の被害から稲を守ってくれるレンゲ

レンゲは、心和む景色や美味しい蜂蜜を私たち提供してくれるだけでなく、稲の有機肥料としても力を発揮してくれることは昨日紹介しました。

でも、レンゲの力はそれだけではありません。
レンゲは稲を害虫の被害から守ってくれる有用な植物であることが静岡県農林技術研究所などの研究で明らかになっています。

お米が熟れていく過程で、草食系のカメムシがお米のもととなる籾の中身を吸うと、その痕(あと)が変色して残ります。
収量には大きな影響はないものの、見た目が悪くなったり、被害を受けた米粒の割合が高くなると異臭がしたりします。
これでは農家は困るので、ほとんどの田んぼで農薬を使ったカメムシの防除が行われています。

レンゲを植えた田んぼでは、害虫のカメムシのひとつであるアカスジカスミガメ(赤筋霞亀)などを食べるコモリクモ(子守蜘蛛)の仲間が、稲刈りの後何も生えていない田んぼよりもたくさんいるというのです。
何故なら、レンゲの田んぼには、コモリグモ類がエサにしているアブラムシやあアリ、コウチュウ類など様々な昆虫がたくさん生息しているからです。
田んぼに水が張られるとクモは畦に移動しますが、害虫などの昆虫を食べるために、稲の成長とともに再び田んぼの中に移動します。
稲の生育期間中でも、レンゲを植えた田んぼはそうでない田んぼよりもクモは数倍多く、多くの害虫を食べます。
このように、稲の裏作でレンゲを植えることは害虫対策としても環境保全型農業の有望な技術になると考えられています。

こうした、田んぼの生き物を活かした農業技術については、6月9日に開講する”ゆめ農業”先端的環境保全型農業技術講座でも紹介します。
  1. 2016/05/27(金) 12:38:09|
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