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せら夢公園 自然観察園ブログ

自然観察園、世羅台地の野山と田んぼからの日々のたより

エヒメアヤメ(愛媛菖蒲、愛媛綾目、愛媛文目)

ehimeayame20160424c.jpg

エヒメアヤメがかわいい花を咲かせました。
高さわずか10㎝ほどの可愛いアヤメです。

プロパンガスが普及する前、燃料を山から調達していた頃は、
山は明るく、エヒメアヤメのような小さな植物でも生きながらえることができました。
しかし、薪や炭を使わなくり、山を利用しなくなってからは、
木が生い茂り、森には陽が差さなくなり、
エヒメアヤメのような植物は、次々と姿を消していきました。

それでも、何かの理由で山を伐採すると、エヒメアヤメが出現することがあります。
何年も花を付けることなく、葉を伸ばすだけで精いっぱいだった株が、
ひと夏、充分に陽の光を受けてたくさんの葉を茂らせると、
翌年の春、きれいな花を咲かせます。

自然観察園のエヒメアヤメも、
園内の林を下草刈りなどをして整備したことで、エヒメアヤメが花を咲かせてくれました。

ところで、エヒメアヤメの名前は、
あの、植物学の父と呼ばれた牧野富太郎博士が名付けたものです。
牧野博士は、愛媛で採取された標本を見て、
愛媛で新しく見つかった新種のアヤメだとしてこのエヒメアヤメと名付けました。
しかし、その後、新種でではなく「タレユエソウ(誰故草)」という植物であることが判明。
それでも、既にエヒメアヤメという名が知れ渡っていたことから、
この名が正式名として今に至っています。

弘法も筆の誤り、高名な先生でも間違えることがあるんですねぇ。

エヒメアヤメと「誰故草」については、中国新聞のホームページに詳しく記載されていますので、
お時間のある方は、こちらを参照してください。

中国新聞ふるさとのレッドリスト


  1. 2016/04/24(日) 13:55:09|
  2. 植物
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