せら夢公園 自然観察園ブログ

自然観察園、世羅台地の野山と田んぼからの日々のたより

自然観察園の代かき


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▲歩行式耕運機で代かき完了

6月19日(日)に開催する田んぼの学校では、自然観察園にある小さな田んぼでもち米の田植えを行います。

というわけで、昨日は田植えをする田んぼの代かきをしました。
代かきとは、田植えをするための大切な準備作業です。
具体的には。田んぼに入れた水が漏れないようにすることと、稲の苗を植えやすくするために、水と土をよく混ぜる作業のことをいいます。
我が家を含め、ほとんどの農家は乗用式のトラクターでこの作業を行いますが、自然観察園で使うのは小さな歩行式の耕運機です。

耕運機が普及する以前は、牛に鋤(スキ)や馬鍬(マンガ)という農具でこの作業を行っていました。
今から50年ほど前には、ほとんどの農家は雌の和牛を飼っていて、管理人の家にも1頭いました。
牛は農作業に使うだけでなく、産まれた子牛を売って収入を得ていました。

”駄屋(だや)”と呼ばれる牛小屋には山や畦などで集めた落ち葉や刈り草を敷き、糞と混ざった落ち葉や草は田んぼや畑の肥料として利用していました。
また、草は駄屋に敷くだけでなく牛の餌であり、灰屋(はんや)と呼ばれる小屋で焼いてできた灰は肥料にもなりました。

今では厄介者の草ですが、かつては大切な資源だったのです。
ですから、草はただ刈るだけではなく、ある程度伸ばす必要もありました。
今では見かけることが珍しくなったキキョウ(桔梗)やオミナエシ(女郎花)といった草花は、こうした草を資源として利用する農業が育んでいたのです。

だからといって、昔の農業の姿に戻るわけにはいきませんが、豊かな自然を守り、消えつつある生き物たちを呼び戻すヒントは、昔の農業や暮らしの中にあることは間違いありません。
温故知新、戻れないけれど、これからの農業や自然のために、身近な資源を利用することで成り立っていたかつての農業に学ぶべきことはたくさんある、とあらためて思う代かきでした。

さて、田んぼの学校は11時スタート、9時半からは自然観察を行います。
当日観察できる(食べることも含めて)ものを以下紹介しておきます。

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▲クマイチゴ(熊苺)、甘くて美味しい。

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▲グミ(茱萸)。このあたりでは”ビービー”、”ビービーイチゴ”ともいいます。少し渋みがある。

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▲ササユリ(笹百合)

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▲カキラン(柿蘭)

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▲ウツボグサ(靭草)

  1. 2016/06/15(水) 17:24:28|
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