せら夢公園 自然観察園ブログ

自然観察園、世羅台地の野山と田んぼからの日々のたより

害虫はどこへ行った?第2回ゆめ農業講座

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↑生き物調査で見つかったタイコウチの幼生。体長わずか5mmほど

今年2回目のゆめ農業講座を6月16日(土)、ビオトーチで行いました。

この日は、広島大学の博士課程で学ぶ留学生も特別に参加しました。

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↑有機農業や環境保全型農業の現場を調べる目的で参加した広大留学生の3人(右)

今回調査すのは、害虫のイネドロオイムシ(稲泥負虫)とイモチ病です。

前回同様、殺虫剤を使った田んぼも使わない田んぼでも、ともにイネドロオイムシもイモチ病も発見できませんでした。

イネドロオイムシの別名はイネクビホソハムシ(稲細首葉虫)。

イネドロオイムシは黒い糞を背中に背負った幼虫の姿から名付けられ、イネホソクビハムシは成虫の姿と葉を食べることからその名がつきました。

いずれも稲の葉を食べる害虫とされていますが、農薬を使用する際の基準は、稲一株当たり3~4頭となっています。

イネミズゾウムシの場合は100株中30株以上ですから、害虫力はかなり低い虫になります。

というわけで、害虫の調査はあっという間に終わり、次は田んぼの生きもの調査を行いました。

田んぼの畔際をたも網で5m×4ヶ所、少し土を削るように泥ごと生き物を採取していきます。

泥を良く洗い、網に残った生き物を調べてみると、小さいながらもいろんなものを採取できました。

【カメムシの仲間】
↓タイコウチ(幼生)2
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↓コオイムシ(幼生)6
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↓コミズムシ4
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↓アメンボの仲間4
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↓マルミズムシ1
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【甲虫の仲間】
ヒメゲンゴロウ

【トンボの仲間】
イトトンボのヤゴ、アカネ属のヤゴ2

【両生類】

シュレーゲルアオガエルなどのオタマジャクシ9
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【魚】
・ドジョウ

【貝の仲間】
ドブシジミ
↓ヒメモノアラガイ(50超)
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【その他】
・ユスリカの幼虫(アカムシ)、エラミミズ、不明な幼虫(ガムシの仲間?)
※数字のないものは数えていません

これら以外には、稲の株に赤トンボと思われるヤゴの抜け殻がちらほら見つかりました。

下見をした昨日はアキアカネ、今日は翅を乾かしているノシメトンボも発見しました。

田植えをしてから約一ヶ月、そろそろ羽化が始まったようです。

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↑アキアカネ(胸の黒い線で同定)

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↑ノシメトンボ(翅の先が黒いのが特徴)

ビオトーチで見つけたその他の生き物

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↑モートンイトトンボ

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↑モノサシトンボ

次回は7月14日(土)、中国大陸から飛来する害虫、ウンカを調べます。



  1. 2018/06/18(月) 15:10:31|
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収量・品質を落とさず農薬を減らす!?ゆめ農業講座2018

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5月19日の”ゆめ農業講座”では害虫”イネミズゾウムシ”を調べました。

今年の”ゆめ農業講座”のテーマは「収量・品質を落とさずに農薬を減らす」です。

5月19日の開講日には田植え後に被害をもたらす「イネミズゾウムシ」の発生状況を調べました。

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↑幼虫が根を食べて生育を阻害するイネミズゾウムシ。体長は2mmにも満たない。

100株中30頭のイネミズゾウムシが見つかると農薬を使用しなければ実害がでるとされています。

結果はどうだったかというと、殺虫剤を使用した田んぼも使用しなかった田んぼも、30頭はおろか1頭見つけるにも苦労するほどの少なさでした。

殺虫剤は使う必要がなかったことがわかりました。

地元世羅町に限らず、籾まきの時か田植えの際に日本のほとんどの田んぼで殺虫剤が使われています。

その多くは、病害虫が発生するかしないかわからない段階で予防的に使用されています。

つまり、必要だったのか、そうでなかったのかわからないままに使われているのです。

今回の”ゆめ農業講座”では、私や仲間の農家の経験と、志を同じくする専門家の知見や研究成果などをもとに、実害を出さずに減らすことができる農薬があることを受講生の皆さんに体験してもらうことを目標にしています。

宮城県立古川農業試験場は2年間は箱施用剤の殺虫剤を削減することが可能という研究成果を発表しています。

水稲の育苗箱施用剤における成分の削減がイネミズゾウムシ、イネドロオイムシの発生に及ぼす影響20170809
↑宮城県立古川農業試験場の研究結果

使う必要のない農薬の使用をやめることでコストを削減できます。

さらには、ヒョウモンモドキを赤トンボなどの田んぼや周辺の生き物へのダメージを減らすことにもつながります。

というわけで、6月16日(土)は第2回目となる”ゆめ農業講座”の開講日です。

殺虫剤の使用を止めた田んぼと、これまでどおり使った田んぼとを比較しながら、イネドロオイムシなどの害虫や田んぼの生きものの発生状況を調べます。 

引き続き受講生を募集しています。

  1. 2018/06/14(木) 14:56:46|
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里山セミナー開講!

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↑広島から参加した仲良しコンビ

4月29日(日)、第1回里山セミナーを開催しました。

2年連続の参加者に加え、新たなメンバーを加え、春の自然観察園を散策しました。

広島から参加したのは小学5年生の木戸くんと前田くん。

写真は仲良くオツネントンボのオスとメスを観察しているところです。

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↑オツネントンボのオス(左)とメス(右)。腹部の付け根に突起(副性器)があるのが♂

この日は、セミナーでトンボについて教えて下さる山根浩史さんもトンボ調査をかねて参加して下さったので、トンボのこともいろいろと教えてもらいました。

他にも、いろいろ面白いことがありましたよ。

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↑木立の中を歩いていると、クヌギの木にオビカレハの幼虫の巣がありました。
毒のありそうな感じの毛虫ですが、毒はありません。

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↑湿地の中ではカスミサンショウウオのオタマジャクシも発見

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↑山菜の天ぷらを食べた後はウシガエルのソテーを味わいました。

トンボ池にしかけたカゴ網にはうまい具合にウシガエルのオスとメスの両方がかかっていました。

オスとメスの見分け方を確認した後は、いつものとおりいただきました。

予想通り、メスは柔らかく、雄は歯ごたえがあることがわかりました。

広島から来た木戸くんは去年の池干し観察会にも参加していて、ウシガエルを食べるのは二度目です。

食感の違いを楽しんでいました。

ですが、同級生の前田くんはというと

「無理!・・・」

観察しても、食べても楽しい里山セミナーでした。




  1. 2018/05/06(日) 17:37:02|
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せら夢公園の里山セミナー2018のご案内

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今年も里山セミナーを開講します。

第一回は4月29日(日)、自然観察園を散策し、昼は山菜を楽しみます。

4月22日(日)は、マルベリークラブ主催の「せらの山に行ってみよう」が開催されます。

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  1. 2018/04/16(月) 15:56:21|
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ため池を干して外来種を駆除(ゆめ農業講座)

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▲雨のせいで水の抜けきらないため池でウシガエルを捕獲開始。

ゆめ農業講座、楽しく終了しました。

ため池で捕らえた外来種はウシガエル1匹とそのオタマジャクシ約1,000匹。

それ以外には、ドンコ、スジエビ、クサガメ、ヒメミズカマキリ、マツモムシ、コマツモムシ、クロスジギニャンマなどトンボのヤゴ、クサガメなど。

この日、池干ししたため池にはウシガエルのオタマジャクシが多いためか、生き物の種類や数が少ないような印象でした。



ですが、在来の生態系をめちゃくちゃにするバスやアメリカザリガニはいなかったので、まずは一安心。

捕らえたウシガエルは、何を食べているのか胃袋の中身を調べてみましたが、中身は空っぽでした。

講座の〆では、解剖したウシガエルと杉の枝を使った柴づけ漁で捕らえたスジエビを、ビオトーチの東屋の囲炉裏で焼いて食べました。

採って、観察して、食べて、受講者も主催者も大満足のゆめ農業講座でした。

ちなみに、取り残したオタマジャクシは、池を干したままにしてサギにたべてもらう予定です。

この日学んだこと。

〇外来種の問題
・外来種は在来の生き物を駆逐し、生態系を壊すので持ち込まない!
・アメリカザリガニは何でも食べる。水生植物も、水生植物に依存する生き物も消えてしまう。
・複数の外来種、例えばブラックバスとアメリカザリガニの両方が生息している池で、ブラックバスだけを駆除すると、アメリカザリガニが増殖し、かえって在来種が激減するという報告もある。(バスを駆除したらアメリカザリガニが増えてコウホネが消滅し、コウホネを餌にしていたセラネクイハムシもいなくなったという事例)
〇田んぼの周りで問題になっている外来種
・オオクチバス、コグチバスなどのブラックバス
・ブルーギル
・アメリカザリガニ
・スクミリンゴガイ
〇モニタリング(生き物調査)の重要性
・あなごカゴ(もんどり)、カニ網、柴づけ漁などで、モニタリングを行う。そのうえで、外来種に応じた駆除方法を実施する。
・外来種の駆除は初期対応が肝心なので、モニタリングにより駆除のタイミングを逃さない。
・モニタリングでは、外来種だけでなく在来種も含めて捕らえた生き物を記録する。

外来種駆除の指導のため、はるばる宮城県からお越しいただいた三塚牧夫さん(ナマズの学校事務局長)、
会場を提供して下さった田打の皆さん、
ほんとうにありがとうございました。

11月には自然観察園で池干を行う予定です。

期日は近日中にアップします。

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▲ふるさと未来博の助成金を受けて開催したゆめ農業講座。
写真中央は宮城県からはるばるお越しいただいた講師の三塚さん(ナマズの学校事務局長)、向かって左は協力していただいた地元の農事組合法人さわやか田打の組合長・岡田さん、右はビオトーチを管理している田打のふるさとを守る会代表の坂口さん。

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▲アメリカザリガニの好物である鶏肉を入れたアナゴカゴでため池の外来種をモニタリング。
かごに入ったのは美味そうなスジエビ。

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▲杉の枝を利用した柴づけ漁でモニタリング。採れたのはスジエビ。
広島ホームテレビとせらケーブルネットの取材も受けました。
放映日は未定。

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▲ウシガエルのオタマジャクシといっしょに採れたドンコとスジエビなどの在来種を救出中。

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▲捕らえたウシガエルの胃袋の中身を調査しましたが空っぽでした。
興味津々でのぞき込んでいるのは広島市から参加しただいすけ君小学4年生。
後ろで目をつぶっているのがお母さん。

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▲講師の三塚さんから講座のまとめをビオトーチの東屋で聞く。
でも、お話より目の前で焼けているウシガエルとスジエビに気をとられている受講生も。

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▲いい具合に焼けてきたウシガエルの後ろ足とスジエビ(画面ウシガエルの左下)。
子どもたちも気に入ったよう。









  1. 2017/10/15(日) 18:25:52|
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土曜の夜は”タガメナイト!”ゆめ農業講座(第2回)のご案内です。

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▲土曜の夜はタガメナイト!タガメのランデブーも試みます。

今度の土曜、7月8日(土)は”ゆめ農業講座”第2回を開講します。

内容はというともりだくさんなのですが、特にタガメナイトは必見です!

どんなものかというと、

【田の虫の王者“タガメ”のランデブーライブ】

先日(7月25日)NHK「ダーウィンが来た!」でも放映されたタガメ。
ゆめ農業講座講師の日鷹さん(愛媛大)にタガメをはじめとする田の虫の豊かで不思議な世界について話題を提供していただきます。
タガメのランデブーも試みます。

その他の内容は以下の通りです。

1 開講日および内容
【平成28年7月8日(土)】 場所:せらワイナリー足湯館
・受 付 12:45~13:00
①「公的支援を活かして“田の虫サイコウ!”」(講義)  13:00~13:40
・講師:井口三郎さん(農林水産省中国四国農政局農村環境課)
・内容:直接支払い交付金を活かした有機農業や生物多様性農業・環境保全型農業の取り組みについて学びます。
②「あの手この手で“田の虫サイコウ!”」(講義) 13:50~14:30
・講師:星野 滋さん(広島県農業技術センター)
・内容:田の虫を活かす病害虫管理や中干をしない稲作など、田の虫を増やす米作りについて学びます。
③「“田の虫サイコウ!”生物多様性って何?」(ワークショップ) 14:45~17:00
・講師:日鷹一雅さん(愛媛大学大学院農学研究科)
・内容:人の暮らしや農業を支える生物多様性(田の虫・田の草)とは何なのか?みんなで考えます。
④ タガメナイト(田の虫ナイト・交流会、場所:調整中) 17:30~19:30
・参加費(食事飲み物代):参加者が15名以内の場合は香遊ランドで会費3,000円程度、15名を超える場合はせらワイナリーレストランで4,000円程度を予定しています。
受講生以外の方の参加も大歓迎!(タガメナイトの参加費のみ徴収させたいただきます)
・話題提供者:田の虫サイコウ!プロジェクトメンバー+ゲスト+参加者のみなさん
・内容:ふるさとの“たからもの”であるはずの豊かな自然(田の虫・田の草)。気がつけば多くの田の虫・田の草たちが私たちの暮らす身近な場所から次々と姿を消しています。里山の恵みでもある地元の食材を使った料理を肴に、せらワインを飲みながら、ふるさとの自然を再考し、再興に向け、誰が、どう再生していくのか、みんなの“ゆめ農業”を語り合いましょう。

【平成28年7月9日(日)】 場所:小谷(おたに)集会所(世羅町小谷110)およびビオターニ
・受 付  08:45~09:00
「生き物ブランドで“田の虫サイコウ!”」 場所:ビオターニ、小谷集会所(世羅町小谷)
①カエルといっしょに米作り(現地研修) 09:00~11:00
・講師:井藤文男さん、桜井陽子さん(農事組合法人たさか、ヒョウモンモドキ保護の会)内藤順一さん(NPO法人西中国山地自然史研究会)
・内容:専門家をして不可能と言わしめたナゴヤダルマガエルの生息地外保全を成功に導いた現場の取り組みを学びます。
②「生き物ブランドで“田の虫サイコウ!”」 11:00~12:00
・内容:ダルマガエル米を食べながら、生き物ブランドのブランディングを考えましょう

(終 了) 12:00

2 ご用意いただくもの 筆記用具、長靴など

3 申し込み・問合せ先
㈱セラアグリパーク せら夢公園自然観察園
担当 延安(のぶやす) メールyume@mail.mcat.ne.jp



  1. 2017/07/03(月) 18:24:44|
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田の虫サイコウ!プロジェクト第1弾”ゆめ農業講座(第2期)”のご案内

 農村に生き物のにぎわいを取り戻すには農業の現場が変わるしかない!

ということで、せら夢公園サポーターズクラブでは、農村の豊かな自然を再考し、再興する”田の虫サイコウ!プロジェクト”を展開します。

すでに開講した”せら夢公園の里山セミナー”に続き、6月には”ゆめ農業講座”をスタートさせます。

2年目となる本年度は、ひろしまさとやま未来博のココロザシ応援プロジェクトの採択を受け、受講料以外の資金も確保できましたので講師陣も奮発しました。

農村の生物多様性の保全と再生に関するエキスパートによる講義のほか、世羅町の生物多様性保全や有機農業の現場でフィールドワークも行います。

農家はもちろん、どなたでも参加できます、

定員は30名、先着順で受け付けますのでお早めにお申し込みください。

チラシのダウンロードはこちらからお願いします。

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  1. 2017/05/19(金) 18:26:23|
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せら高原の自然を楽しもう!里山セミナー開講

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▲夢見山でハンモックを楽しむ岩見さん(講師)

今日はせら夢公園サポーターズクラブ主催の里山セミナーの開講日です。

参加者は講師を含めて10名+せらケーブルねっと(ケーブルテレビ)のカメラマンの総勢11名です。

講師は岩見潤治さんと青木晋さん。

お二人は自然観察園の設計や建設のための調査を手掛けた、いわば自然観察園の生みの親です。

今日のテーマは「里山の楽しみ方、まもり方」

この季節の楽しみといえば、なんといっても山菜です。

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▲コシアブラとタカノツメの見分け方を伝授中

自然観察園では、タラ(楤)、コシアブラ(漉油、金漆)、タカノツメ(鷹ノ爪)などが食べごろを迎えていますから、まずは夢見山に登り、林内の散策道を山菜をとりながら進みました。

頂上付近の林内には事前にハンモックを設置しておいて、散策中に参加者や講師の方に寝転んでもらいました。

ちなみに、林内の散策道やその周辺は開園当初のサポーターズクラブのメンバーが整備したものです。

アカマツ(赤松)やコバノミツバツツジ(小葉三葉躑躅)以外の木は適当に間引かれていることや、コナラ(子楢)などの落葉広葉樹はまだ芽吹きの季節ですから、林床には春の陽光がふりそそいでます。

林床に目をやると赤紫色のシハイスミレ(紫背菫)が可憐な花を咲かせていました。

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▲自然観察園のログハウスで天ぷらパーティー。ケーブテレビも取材中

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▲今日の収穫。向かって右のザルに並んでいるのがコシアブラ(上)とサルトリイバラ(下)、左がタカノツメ

セミナーの最後には、採取したコシアブラやタカノツメを天ぷらにして食べました。

次回セミナーは「植物の見方・楽しみ方」を浜田展也さんを講師に開催します。

期日は5月28日(日)朝9時スタートです。

次回からの受講も大歓迎です。

【この日食べた山野草】
コシアブラ、タカノツメ、サルトリイバラ、ヨモギ、カラスノエンドウ、ヒメジョオン、スイバ、ノアザミなど

【学んだこと:里山の守り方】
・かつては山からは燃料(薪)、肥料(落ち葉)などを得ていた。
・その結果、山は松茸の生育に適した環境に保たれていた。
・しかし、プロパンガスや化学肥料の普及に伴い、山は利用されなくなり松茸も出なくなった。
・コナラやリョウブなどの広葉樹は伐採しても萌芽により再生し、里山は植林することなく維持されてきた。株立ちした広葉樹は、一度伐採されたものだということがわかる。
・昔のようなわけにはいかないが、温暖化の原因とされる化石燃料の消費量を抑えるためにも、山の木を燃料にするなどして、暮らしの中に山を利用することを取り入れることも重要。
 




  1. 2017/04/23(日) 17:07:46|
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「自然資源を活かした地域づくりフォーラムin広島」のご案内


自然資源を活かした地域づくりフォーラムin広島20161210
 

自然資源を活かした地域づくりフォーラムin広島20161210-P2
公益財団法人日本自然保護協会(NACS-J)主催のフォーラムが12月10日(土)に広島市で開催されます。

地域での活動をポスターで発表する個人・団体も募集しています。
せら夢公園サポーターズクラブも応募しようと思います。

以下、NACS-Jからの案内メールを転載します。

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<12/10 自然資源を活かした地域づくりフォーラム in 広島>
~人口減少時代に求められる新たな里山管理とは~
       活動発表者を募集します

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急速な人口減少に伴って雇用悪化・地域コミュニティーの衰退など、
私たちは様々な社会的課題に直面しています。このままでは
自然保護の担い手もいなくなり、もはや地域の社会課題を
解決しなければ自然保護もできない状況にきています。
その解決の1つとして、注目されるのが「生物多様性を活かすアプローチ」です。

本フォーラムでは生物多様性の保全からの社会課題の解決を
目指すアプローチを先進的な事例から学びます。
あわせて、里山をフィールドにした市民活動の横断的な発表を行います。

活動を多くの人に発信したり、活動者同士の連携について
考える場になりますので、観察会、里山保全管理、
調査活動、地域おこし、自然資源活用など、皆様の活動も
ぜひ発表しませんか?ご応募おまちしています!

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 イベント概要
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(公財)日本自然保護協会・環境省生物多様性センター 共催

【日時】2016年12月10日(土)10:00~15:00(受付9:30~)

【会場】合人社ウェンディひと・まちプラザ 研修室AB
    (広島県広島市中区袋町6-36)

【参加費】 無料

【プログラム】
10:00~12:00 シンポジウム(10:00~)里山活動発表会(13:00~)

【講演予定】
〇「社会課題の解決に向けた生物多様性保全からのアプローチ」
 /日本自然保護協会

〇「里山のめぐみの循環からの都市と地域の新しいつながり」
 /中川重年(元京都学園大学)

〇「薪活!で地域の社会的課題解決に挑む」
 /白川勝信(芸北高原の自然館)

〇「自然の恵みをモニタリングしよう」
 /日本自然保護協会

※参加のみの申し込みは10月下旬頃開始予定です

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 里山活動発表会募集要項
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上記講演後、13時より同会場にて、里山をフィールドにした観察会や調査など
様々な活動主体による里山活動発表会を行います。

【発表参加対象】
里山で活動をされている団体または個人

【発表内容】
活動内容や地域の社会課題、参加者が関われるイベント等の案内
※会場での販売はできません

【参加費】無料

【発表方法】ポスター等による口頭発表
横175cm、縦83cmのホワイトボードやパネル、資料を置く机をご用意します。

【申込み方法】
次の①~⑤の必要事項を記入の上、2016年11月21日(月)までに
メール、FAX、郵送にて下記の申込み先にお送りください。

①発表者のお名前  ②団体名(個人の方はなし)
③発表者代表の連絡先(ご住所、メールアドレス、電話番号)
④発表する活動名、⑤発表内容の概要

詳細はWEBサイトをご覧ください
http://www.nacsj.or.jp/katsudo/satomoni/2016/10/1210.html

<お問合せ・申し込み>
公益財団法人日本自然保護協会 自然資源活用学習会 事務局
〒104-0033 東京都中央区新川1-16-10ミトヨビル2F
TEL:03-3553-4104 / FAX:03-3553-0139
Email:satoyama@nacsj.or.jp (担当:福田真由子・高川)

  1. 2016/10/15(土) 09:41:41|
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害虫を寄せ付けない光の技術


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▲ライトセーバーを手にしたジェダイの戦士?、いえいえ、手にしているのは”害虫を寄せ付けないLED防蛾灯”です。

 
”ゆめ農業”先端的環境保全型農業技術講座”の最終講義と修了式を広島県立総合技術研究所農業技術センターで行いました。
県農業技術センターは世羅町から車で1時間もかかる場所ですが、多くの受講生に足を運んでいただきました。

最終講義の内容は「害虫を寄せつけない光の技術」です。

農業技術センターでは、農薬第の削減と農家の健康被害の懸念を払拭するために、農薬に替わるヤガ(夜蛾)の対策として、ヤガの飛来と活動を抑制するLED防蛾灯を開発しました。

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▲LED防蛾灯を設置した菊畑と花を食害するタバコがの成虫(右上)と幼虫(右下)
(県農業技術センターより写真を引用)

これまでも世羅の梨園などではヤガによる被害から梨を守るために黄色く光る防蛾灯が設置されていて、梨園の黄色い灯りは世羅の夏の風物詩ともなっていますが、花芽の形成が日長(正確には暗い時間)の影響を受ける光周性の作物では利用できませんでした。

菊は日長が短くなると花芽を形成し始める短日植物ですから、梨園と同じ防蛾灯を使うと開花時期が遅れます。

そこで、県農業技術センターではLEDの優れた点灯応答性と省エネに着目し、シャープとの共同開発でLEDを点滅させることでヤガの活動を抑制しつつ菊の花芽形成に影響の出ない防蛾灯を開発しました。

点滅間隔は発光0.1秒、消灯0.4秒で、1秒に2回点滅を繰り返します。そうすることで、菊の生育に影響を与えずにヤガの活動を抑制し、ヤガの被害を受ける菊は4分の1以下にまで減らすことに成功しました。

ちなみにLED防蛾灯は光周性の作物であるイチゴやホウレンソウ、スイートコーンでも利用できるそうです。

講義の後は、これまでの講座で学んだ環境保全型農業技術の試験圃場を見学しました。

最初に見学したのは、天敵温存植物を活用したトマトのハウスです。

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▲天敵温存植物を植えたトマトのハウス。一番手前がクレオメ。トマトの株元にはバーベナが植えてある。

うねの両端にはトマトの害虫であるオンシツコナジラミを食べてくれるタバコカスミカメの温存植物であるクレオメとバーベナが植えてあります。これで、オンシツコナジラミの被害はほぼ防げるとのことです。

ちなみに、県農業技術センターでは、来年、夏秋トマトの産地である北広島町の圃場で黄色LEDと天敵温存植物を組み合わせて薬を減らす試験が行われるそうです。

次に見学したのは、生き物を増やす田んぼの技術です。


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▲田んぼの水口に設置したヒヨセ(右下)

田んぼの水口付近に中にヒヨセと呼ばれる常時水を張った水路を設けると、稲の生育期間中に田んぼを干す中干し後でも、オオコイムシやマツモムシ、オタマジャクシが温存できるというものです。

農業が変わらなければ失われつつある田舎の自然を守ることはできません。
 
この見学で、”ゆめ農業”先端的環境保全型農業技術講座”は修了となりましたが、せら夢公園では、今後も自然と共生し生き物も育てる農業技術に関する講座を開催していく予定です。

次回の企画もご期待下さい。



  1. 2016/08/10(水) 17:14:52|
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