せら夢公園 自然観察園ブログ

自然観察園、世羅台地の野山と田んぼからの日々のたより

タカの渡り観察会


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▲新山から見た世羅町市街地上空の鷹柱

7月5日に自然観察園でハチクマを観察して以来、この日を待っていました。

秋は多く夏鳥が南に向けて旅立つ季節、ハチクマもこの時期南(方角的には南西)に向けて渡りをします。

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▲ハチクマのシルエット

ご存知の方も多いと思いますが、世羅町新山は県内では知られたタカの渡り観察スポットで、たくさんのハチクマが観察できます。

すでに、今シーズンも、広島タカ渡り研究会による調査が始まっています。

ということで、秋晴れとなり絶好の観察日和の今日、新山へ行ってきました。

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▲三原野鳥の会によるレクチャー

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▲今は今かと待ち焦がれて空を見上げる観察会

偶然ですが、ブッポウソウ観察会で毎年お世話になっている三原野鳥の会の観察会が行われていて、いろいろ教えていただきました。

ハチクマは名前の通りハチを主に餌にしているタカで、漢字も「蜂熊」「蜂角」という字があてられています。”クマ”がつくのはクマタカ(熊鷹)に似ているからだそうです。

蜂の中でも地中に巣をつくるクロスズメバチが大好物で、大きな足で地面を掘り返し幼虫やさなぎを食べるそうです。

ちなみにクロスズメバチは信州や美濃あたりでは”ヘボ”と呼ばれていて、スーパーの食料品コーナーにも並ぶほど珍重されています。

日本には初夏、繁殖のために東南アジアから渡ってきて、9月中旬ごろから10月上旬にかけて再び旅立っていきます。

新山で観察したハチクマたちは長崎県五島列島を経て、その後、東シナ海上空600kmを一飛びして中国大陸まで渡っていくそうです。

なんといっても観察の目玉は鷹柱です。

鷹柱とは、渡りをする数十、場合によっては数百ものタカが上昇気流を利用して輪を描きながら次々と高度をあげていく様子のことをいいます。

幸運にも新山のすぐそばでも鷹柱を見ることができました。

新山から直線で約8km先に見えるせら夢公園の上空と思われる場所でも観察できました。

9時頃から11時頃までに観察したハチクマは100羽を超え、少ないながらサシバの渡りも観察できました。

今度、公園の夢見山から観察してみようと思います。

分類:タカ科 ハチクマ属
標準和名:ハチクマ(蜂熊)
  1. 2016/09/24(土) 12:55:33|
  2. 鳥類
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クモ(蜘蛛)の子を散らしたような自然観察


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▲写っているのはクモ(蜘蛛)の子ではありません。

今日は三原市立田野浦小学校の3年生約90名が社会見学で自然観察園にやって来ました。

観察園で社会見学?と不思議に思っていたら、来る途中に世羅のナシ園でいろいろ勉強してきたとのこと。

到着後、まずは昼食、そのあとお待ちかねの生きもの採集です。

90人の子どもたちのお世話をするのは、いつもの中島さんと管理人の二人、それと先生方。

子どもたちはやる気満々ですが、採集の前段には、野山に潜む危険な生きものの紹介をしておかなければなりません。

数日前にマムシを捕まえていましたから、まずはマムシを見てもらい、あわせてスズメバチも見てもらいました。

そのあと、3・4人の班に別れて、それぞれ思い思いに生きものを探し、最後に捕らえた生き物の名前を調べました。

今年の4月からいろんな学校の子どもたちが自然観察園に来ましたが、100人近い子どもたちが自然観察園を訪れるのは今回が初めてです。

公園の紹介と採集方法の説明が終わると、まさに、クモの子を散らしたような、まことににぎやかな自然観察園が出現しました。

30分ほど生きものを採集した後、主な生きものを記載した記録用紙に記入して自然観察を終えました。

ちなみに、この日の獲物は以下の通りです。

イモリ、トノサマガエル、ニホンアカガエル
ノシメトンボ、ナツアカネ
ショウリョウバッタ、オンブバタ、トノサマバッタ、クルマバッタ、クルマバッタモドキ、ハネナガイナゴ、エンマコオロギ
カマキリ類、キアゲハ、キタキチョウ

なお、学校、団体、親子のグループで昆虫採集をしたい方がいらっしゃればご相談ください。貸し出し用の道具もあります。


  1. 2016/09/21(水) 16:41:26|
  2. 観察会
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”キノコの王様”、ヤマドリタケモドキ(山鳥茸擬)かも・・・


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▲自然観察園の散策路の脇で”キノコの王様”を発見!?

昨日の夕方の豪雨が嘘のように、午前中は曇りながらも時折青空がのぞくまずまずのイベント日和。

自然観察園に豪雨の被害があるかもしれないので見回りに行ってきました。

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▲キノコを見つけた散策路脇の斜面

と、散策路脇の斜面でキノコを発見。

かなりビッグなやつが、いくつもモコモコト頭をもたげていました。

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▲傘の開いた”キノコの王様”?

大きなものでは傘の直径約15cmほどありそうです。

傘の開いていないものは柄の直径が太いところで5cmはあります。

傘の裏を見るとイグチ科(猪口科)のキノコのようです。

姿といい、香りといい、いかにも美味そうなので事務所へ持ち帰り図鑑(山と渓谷社「日本のきのこ」)で調べてみると、欧州では”キノコの王様”と評されるヤマドリダケ(山鳥茸)の近縁種、タマドリダケモドキ(山鳥茸擬)によく似ているではあ~りませんか!

もしそうだとすると、図鑑の味評価は星三つ、ヤマドリダケほどではないようですが、「風味には癖がなく、傘の肉は厚く舌ざわりが良区、太い柄は歯切れがよい。洋風だけでなく、和風、中華風の料理とも相性が良い。柄は薄く切り、傘と一緒にさっとゆで、水洗いして砕いた氷の上に並べ、わさび醤油で味わいたい。味区分マルA」とあります。

それでは、図鑑に記してある特徴と現物を比較してみましょう。

(以下引用)
・傘の径は6~20cm ⇒ 一致
・表面は暗褐色、黄褐色、または淡褐色で多少ビロード状 ⇒ 一致
・管孔(傘の裏側の小さな穴の集まり)は黄色からオリーブ色となる ⇒ 一致
・孔口(管孔の小さな穴)は幼時白色の菌糸で塞がれる ⇒ 一致
・柄の長さ10~18cm、表面は淡褐色~淡灰褐色で網目模様 ⇒ 一致
・肉は白色、変色はない ⇒ 一致
・夏から秋、ブナ科を主とした広葉樹林または松との混生林に発生 ⇒ 一致

これとよく似たドクヤマドリ(毒山鳥)はシラビソ(白檜曽)やコメツガ(米栂)が生える亜高山帯針葉樹林に出るキノコなので、これと間違う心配はありません。

念のために学研の「日本の毒きのこ」を見ても、自然観察園で見つけたキノコに似たものは見当たりません。

となると、俄然期待は膨らみます。

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▲べにイグチ(紅猪口)によく似たキノコ

同じ場所にベニイグチ(紅猪口)に特徴がよく似たキノコもありました。

ベニイグチも毒キノコではないようです。

とはいえ、素人の生兵法。

食べてみるのは、専門家と一緒の時にしたほうがよさそうですなぁ。残念!


  1. 2016/09/19(月) 16:31:45|
  2. きのこ
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雨に濡れる赤トンボ


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▲赤い実をつけたミヤマガマズミ(深山莢蒾)の葉にとまるノシメトンボ(熨斗目蜻蛉)

せら夢公園では今日9月18日(日)と明日19日(月)の二日間、「フルーツ王国せら高原夢まつり」を開催中です。

ワイナリーや公園では、屋台や木の実のクラフト体験コーナーなど、大人から子どもさんまで楽しめるイベントでいっぱいです。

お天気はというと朝から降ったり止んだりの雨模様。

でも、心配したほどの雨にはならず、昼前から少しずつ賑わって来ました。

一方、黒川地区で予定されていた農業体験は残念ながら中止になりました。

というわけではないのですが、今日は雨の自然観察園をゆっくりと歩いてみることにしました。

傘をさして山沿いの小道を歩くと、赤トンボが迎えてくれました。

一番目に付くのはノシメトンボ(熨斗目蜻蛉)。

翅の先だけ茶色になっているのが特徴です。

名前も模様に由来するそうです。

熨斗目(ノシメ)は腰と袖の部分だけに縞や格子模様のある織物のことで、翅の様子を熨斗目模様に見立てたとのこと。

お天気の良い日には、湿地や田んぼの上をたくさんのカップルが産卵している様子が見られますが、今日は雨なので、木陰で単独で雨をしのいでいるようです。

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▲ヒメアカネ(姫茜)

次に多いのはヒメアカネ(姫茜)。

名前に”ヒメ”がついているように一番小さい赤トンボです。

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▲ナツアカネ(夏茜)

ナツアカネ(夏茜)にも出会いました。

ちなみに、前の管理人によると、自然観察園では10種類の赤トンボがいるとのこと。

これからどんな赤トンボに出会えるのか、楽しみにしています。
  1. 2016/09/18(日) 15:35:51|
  2. 昆虫
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農業法人”くろぶち”の農業体験



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▲稲刈りを終えた子どもたち

地元世羅町黒渕で農業体験イベントがありました。

毎回恒例の生きもの観察もあって、ヒョウモンモドキ保護の会の中島さんとともに講師として参加してきました。

この催しはかれこれ10年も続いているもので、主催しているのは地元の農業法人”くろぶち”、くろぶちのお米を販売しているスーパー・ニチエー、コメの専門商社・㈱オクモト、JAグループです。

農業法人くろぶちは集落の農家が共同で設立した農事組合法人です。

お米の他、六条大麦、大豆、アスパラガス、キャベツ、お餅などの農産加工品を地域ぐるみで生産しています。

また、農業だけでなく地域に生息する生き物の保全ににも取り組んでいて、平成25年度には農林水産省が主催するコンクールで中国四国農政局長最優秀賞賞を受賞しています。

午前中は5月にみんなで植えた田んぼの稲刈り、その後は黒渕地区を流れる川に入って魚とりに興じました。

カワヨシノボリ、カワムツの稚魚、ドンコ、ドジョウなどがつぎつぎと網に入り子どもたちは大喜びでした。

トンボのヤゴもたくさんとれました。

オニヤンマ、コオニヤンマ、ギンヤンマ、イトトンボの仲間など、来年羽化するトンボたちです。

田んぼのまわりで咲いている野の花も花瓶に生けて見てもらいました。

お昼はくろぶち産コシヒカリの新米と豚汁。

みんなお腹一杯食べました。

午後からは、楽しいイモ掘りでした。

心配されたお天気もなんとかもって、楽しい秋の一日になりました。

明日は、世羅町黒川地区の農業法人”くろがわ上谷”で農業体験イベントがあります。

こちらでも生きもの観察があって、中島さんと二人で講師として参加する予定です。

が、明日は雨の予報、なんとかもってくれればいいんですが・・・

(追記)農業法人”くろぶち”のお米はスーパー・ニチエーで購入することが出来ます。去年のお米がなくなったので、管理人もニチエー三成店でくろぶち産の特別栽培米を購入しました。美味いです。
  1. 2016/09/17(土) 16:58:37|
  2. 世羅台地の取り組み
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